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「気乗りしないな、こういうのは、墓荒らしみたいでさ」
そう言いつつも、地道に作業を続けるアルギス。
ライフルで穴を穿ち、剣を突き立て穴を広げ、更にファムルスとショットガンで広げた開口部を、また少しずつ広げていく。
「あとどれくらいだ?」
《現在のペースなら約30分後》
「マジでか」
ディスプレイに浮かんだ文字にため息をつくアルギス。
現在位置としては、アルギスは月の周回軌道の手前、地球までは後少しなのだ。
「これだけ動いてもエネルギー切れにならない、この機体、やっぱり凄いな」
アンシャルの両手を残骸にかざす、6つのファムルスは3つずつ左右に分かれ、両手の前で規則的に回転する。
そして、アルギスの低く引き金に連動して、高速回転するファムルス。
ファムルスから放たれたビーム、それは1つとなり残骸に突き刺さった。
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