邂逅-2機のアーキタイプ-

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残骸に開口部を作り、徐々にその中をシャトルを押しながら進むアルギスとアンシャル。 何故このホームが、かつての戦争で破壊されたのか、それをアルギスが知る由もない。 しかし、アルギスはかつてここで何が起こったのか思い知る事になる。 「これは……こんな」 アンシャルのカメラの前を漂い、アルギスの視界に映るモノ。 それは、このホームのかつての住人、真空の大地に閉じ込められ朽ちる事の無くなった屍達だった。 「父さんも、こんな事をしたんだろうか……」 《本機はこのホームに対して攻撃行為は行っていません》 「いや、そう言う事じゃ無い……前の戦争で父さんは、やっぱり人を沢山殺したのかなってな」 《前搭乗者、タツヤ・ユンカースが撃墜した無人機、有人機、計4528機の内、有人機は2433機撃墜しましたが、パイロットを殺害したのは僅かに数名です》 「なに?」
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