~翌日~

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~翌日~

 次の日、学校に行くと沙織の姿はなかった。俺は、「どうせ遅刻だろう」と思っていた。しかし、授業が始まっても沙織はこない。先生は「休みらしいぞ」としか言わない。俺は、気になって佐織にメールをした。しかし、10分待っても20分待っても返信がない。いつもは俺がメールを送ると3分以内にはメールが返ってくる。今日は朝送ったメールが昼休みになっても返ってこない。電話もしてみた。つながるが沙織はでない。俺は「嫌われた?」とかいろいろ考えたが、昨日デートしたのにさすがにそれはないだろう…。不安なまま午後の授業を受け、帰りに沙織の家に寄って行こうとしていた。    午後4時。夕焼け空のもと、俺は沙織の家に急いだ。沙織の家は学校から電車で30分、駅から歩いて15分のとこにある。俺は電車に乗っている時も電話をかけ、メールを送った。しかし、反応がない。気持ちだけが先走り、焦っていた。こんなにもどかしい気持ちになっている俺をあざ笑うかのように、電車は各駅停車でのんびり進んで行く。
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