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「あ、サラちゃんおはよう」
と、店の奥から
いいタイミングで店長が出てきた。
「おはようございます」
ふう、と、肩の力が抜けた。
御影さんが店長みたいな人柄なら、
どれだけ楽だろう。
「あ、そうそう、
近くのパン屋さんで、
パン買ってきたんです。
よかったら、お二人とも食べてください」
店長が来ただけで、
わたしもこんなに簡単に、
話ができるし。
「ほんとに。嬉しいなーありがとうね。
御影くんもいただこうよ。
コーヒー入れてくるね。」
御影さんは、また無言のまま、
こくりと頷いた。
そして、"夜猫となみだ"を、
また静かに読み始めた。
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