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(良かった。間に合った。)
教室に入ると、まだ霧中先生は、来ていなかった。
そのせいもあってか、ほとんどの子が、席を離れ談笑している…。
それぞれ、恋バナしてたり、プリの交換したり、メアドの交換したり……。
ちょうど、その時だった。
…ガラッ…。
ドアが開き、海裕先生が入って来た!!
(え…? なんで海裕先生が…?)
『お~い!皆、席に着け!!』
声を掛けると、ぞろぞろと、自分の席に戻っていく。
誰かが言った。
『先生ぇ~、霧中先生はぁ~??』
明らかに媚びを売ってい る口調で尋ねる。
先生は、全く気付かないらしく、普通に
『え~、霧中先生は用事が長引いているので、私が代わりにHRをします。』
そう、言い終えた後に私と目がバッチリ合った。
(…ドキッ。)
ほんの一瞬のコトだったが、時間が止まったかと思った。
それからは、何事も無くHRが終わり、頭髪検査の為に、生徒指導部へと向かった。
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