268人が本棚に入れています
本棚に追加
はぁ、ダルぃー…
鍵を閉めて、振り返ると
――ドンッ…
目の前に壁があって顔を上げると、俺の兄貴が突っ立っていた。
「うわっ!びっくりしたぁ。いつからそこにいたんだよ」
「いつからでもいいだろ。それより、さっきのキモい奴は誰だよ」
「クラスの隣の席の奴」
言いながら横を通りすぎると、左腕を捕まれた
「お前、気付いてねーから忠告しとくけど、……誰でも色気使うなよ。」
なにいってんの?って怪訝な顔すれば、至って真顔で
「あいつは、大丈夫だろーけど、和也は油断してっと、悪い奴らに喰われそうだからな」
「俺を、か弱い子羊みたいにゆうな」
兄は、……仁は、腹違いの兄弟。仁の母親は、再婚したらしいし、俺の母親は、小さい頃に出ていったから顔も分からない。だから仁は唯一の家族で、たった一人の兄弟
「まだ熱下がってねぇの?」
顔が近付づくと、額と額をくっつけられる
ん、大丈夫っていったら、低い声が耳元で囁かれて
「ごめんな、無理させちゃって」
「…//っ、あっ…」
急激に熱くなる額に軽くキスをされて
兄弟なのに、禁断の関係だったりする
最初のコメントを投稿しよう!