chapter.1 Game Start!

12/16
前へ
/51ページ
次へ
「アイツら二人って絶対ェにグルだよ!神倶夜が満点取るからその当て付けだって!!」 数学と理科、根津と狸田の理系のコンビ、いくら何でもひでぇだろ!? 「うぅ~…泣けてくるぜ。神楽に勉強を─幼稚園児でも理解可能なぐらいに噛み砕いて教えて下さい。神倶夜お兄さま」 「お前はそもそも文系だろ。理系科目で点は取れなくても仕方ないと思うが…」 少し首を捻って思案した後、目線だけをこちら側に向ける。 「神楽は頑張れば補習は受けなくても良いぐらい勉強出来る筈─そうだな神楽?なら、教えるのは簡単だろ」 神倶夜お兄さまァア!!流石はクーデレ!クーデレラだ!!ちょっ、嬉しさの余り、頭カッパ─じゃねぇや…ザビーに祈り捧げる所存だよ! 「イエス、マム!!嫁を引き取って家に帰って─…おれはガリ勉になるっ!!」 …今なら神倶夜の次に学年二位になれそうだぜぃ! 神倶夜≫≫≫≫≫越えられない壁≫≫≫≫≫≫神楽。 「最終的に補習は行かないのか。その集中力を提出課題を終わらせるまで持続させろ」 「イエス、マム!!支払いはこれだマスター!」 「…当たった懸賞に支払いも何も無いだろう」 ささっとレジに並ぶ。懸賞のハガキをビシッと叩きつけると即座に神倶夜にツッコまれた。 「アリス様、当選おめでとうございます。当店marionetteの特別な人形のセットでございます」 店員はわたしの態度に営業スマ~イルを浮かべたまま決まり文句を連ねる。 こいつ…出来る!普通、顔ひきつらせるよね? そう思ったのだろうか、神倶夜は怪訝そうな表情を浮かべた。だが、店員さんに発した言葉でわたしの独りよがりだったと訂正させられる。 「…店員さん。何でコイツを一目見て当選者だって分かったんだ?─葉書を見てなかったのに」
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加