chapter.1 Game Start!

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─†─ 見た目に似合わぬ、割烹着を身に纏い、さながら食堂のおっさんの如く料理を作る男が一人…。 …失礼なナレーションだな。 どうも~、皆さん初めまして~。俺は有栖 神倶夜って言います。 読み方は アリス カグヤです。…語呂悪いよなー…。 今、俺は高2だけど1年に馬鹿にされんだよ。 『アリス先輩ってメルヘンチックですよねー。かぐや姫に不思議の国ですもんね』 …だってさ。 …うるせーよコノヤロウ。女の子だったら嫁入りで名字変わるけどさぁ~、俺は男だから逃れ得ない定めなんだよ。 …妹は良いよなぁ~…嫁入りさえすれば変わるもんな。 「てか、あいつ結婚なんて出来るのか?」 チキンライスに乗せる為の薄焼き卵を作りながら思う。 …甚だ疑問だ。 …料理は壊滅的だ。この間なんて米を5合炊いてくれって頼んだらジャーの5合の線まで米入れて、ママレモンかけて真剣に米研いでたからね? 炊飯器の蓋が炊いてる途中に開くよな?あの線は水入れる為の線だから。 「ママレモンで殺菌洗浄の洗米だぜぃ☆くたばれ雑菌どもよ!!死にさらせっ!あっ、ハイターも入れとこう。世界が嫉妬する白さへ~」 お前は俺ら家族を死の縁にさらしめたいのかと言いたい。あの時、俺が気付いてなければ救急車で緊急搬送される事態だ。 「…どうやら無理だな」 家事の出来る旦那を貰うか、使用人のいるトコに玉の輿に乗るしか手はない。 「未来は絶望的だな」 …人の事を言える立場じゃないが彼氏いない歴=生きた年数だもんなー……性格に問題が。 天真爛漫と言うか自分に素直なんだよな…あいつの毒舌は心が折れそうになる…。 お淑やかや慎み深いって何なの?食べれるの?美味しいの?ってな感じだもの。 「…はぁ~…」 あ、後はトラブルメーカー。後と言うより、それが主だわ。 ため息を尽きながら、卵を器用に乗せた─その時。 「うぎゃぁああぁああ!!」 ─ドダン!バッタン!ドガッ!!バキッ!!メキッ! 「悪霊退散!スーマン!ドーマン!!くたばってくれ頼むから!ザオリク、ザキ、デス!貞子よ、ジョーズよ、ジェーソンよ!!我に変態を葬る力をォオオ!!」 …何事?
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