翌朝

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 僕が話した中では要点は4点。2日続けて同じ、猫になった、自分自身を外から見た、そしてその夢が異様にリアルだった事。  彼女は最初こそ真剣な顔で聞いていたが、話が終わるとため息一つ。 「そこまで悩む話でも無いんじゃない?」 僕が予想した程は呆れられていない様だ。 「やっぱり勉強のしすぎじゃないの?」 ここは予想通りの回答。  僕は諦め顔で「そうだな」と答えるしか無かった。 「息抜きするならいつでも呼んでよ。こんないい女を何時までも放置してるとバチ当たるよ。」 チェッ。指定校推薦組はいい気な物だ。 「クリスマスと正月くらいは空けとくよ。」 苦笑してそう応えるしか無かった。 「約束よ。」 夏姫は微笑みながらそう言った。
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