紫の黄昏

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「今週も出てるよ~HIMIさんの占い」 「本当、よく当たるもんね♪」 「それにいつもつけてる紫のベールとか神秘的だよね」 「他の人がつけたらなんとも思わないけど、HIMIさんがつけたら綺麗だよね」 「わかる~」 「…」 そんな女子高生達の会話を聞きながら私はコーヒーをすする (よくわかってるじゃない…) 内心でそう呟いて、私は微かに微笑む 初めまして、私は妃水 彼女達が見ている占いコーナーの占い師、HIMIとは私の事だ。 私が占い師としての仕事を始めたのは三年前 最初は素人だと相手にもされていなかったが… ある事をきっかけにたちまち当たると評判になった。 (これがあったおかげで私はここまで来る事ができた…) 私はさり気なく指にはめたアメジストの指輪を撫ぜた。 石に意味がある訳ではない その色だ。 私は紫の物を身に着け始めてから評判になった。 紫 何故か私の精神を落ち着かせてくれる色だ。
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