フォト・アルバム～Blu～

素直になれなくて

『ほー、いっちょ前に居るんだな、へぇー』

先生がそう言って茶化したから

『いいじゃん、別にっ』

私もそう言ってのけた。

本当はね

先生が好きなんだよ

『..ほら、もう５時だぞ』

先生がそう言うのは

イコール

帰る時間ってこと。

引き留めてほしいのに。

何、帰れって。

苦しい、やだ

もっと一緒に...

『本当だ

そろそろ帰ろうかな』

私はなにもないフリして

カバンを持った。

『おー、気ぃつけて帰れよ』

『うん、先生さよーなら』

『さよなら』

笑顔で手を振る先生が悔しくて

私は教室を出たあと

早歩きで玄関に向かった。

そして

家までの帰り道

『...ムカつく...』

ちょっと泣いた。

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