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私は携帯をいじっていた。
それにしても、あのネックレス欲しかったな―。
啓吾「お待たせっ!!」
翼「ぎゃぁぁ!?」
急に肩を叩かれたものなので、驚いて変な声を上げてしまった。
道行く人からの痛い程の視線を浴びて、私は顔が熱くなるのを感じた。
啓吾「くっ…くくくっ…」
堪えるようにして笑う江角に、私はじとーっと恨むような視線を送った。
すると、笑いながら軽く謝ってきた。
翼「じゃあ、用意は済んだから帰る!」
私が半ば怒りながら言うと、江角は慌てたように私を引き留めた。
翼「………何?」
私がムスッと答えると、困った様に笑った。
啓吾「お礼させてくんない?」
翼「パン奢ってくれるんでしょ?」
啓吾「それとは別にね。行きたい所もあるし、ちょっと着いてきてよ」
強引に引きずられ、私は逃げようもなく、江角に着いていくしかなかった。
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