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「堀口さんと一緒になって私の事をシカトしてるわよね?」
何も応えない純子。
「そう。私と口をきかない様に言われてるのね。いいわ」
一瞬、純子が私の目を見た。
その瞬間を逃さない。
「あなたが、私に心を開かないのなら、あなたも堀口さんと一緒に大変な事になるわよ」
「ど、どういう事よ?」
岩本純子が初めて口を開く。
「あなた方が、なさっている事はイジメなのよ。私は、事実を私の両親に全て話すわ」
これは嘘。
イジメられてるなんて、誰にも言いたくない。
恥ずかしい。
だが、純子の心を揺さぶるには、充分なセリフだった。
「わ、私にどうしろっていうの?」
「簡単よ。堀口弘子をシカトしなさい」
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