イジメる気持ち

19/24

16人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
「堀口さん。ちょっと、いいかしら?」 「ヒッ」 私の事をオバケでも見るかの様に怖がる弘子。 その顔もいいわ。 「いつもイジメてごめんね。これはお詫びよ。飲んで」 毛虫の泳いでいるミルクの瓶を堀口弘子に手渡した。 無理矢理、飲ませるのでは駄目。 あくまでも、自分の意思で飲んでもらうのだ。 「も、もう……」 「え?なに?何か言った?」 「もう、勘弁してください」 「駄目よ。飲みなさい」 毛虫に気が付いたのか、どうかは解らないが、ろくな飲み物では無いという事だけは気が付いたのだろう。 「さあ」 「ゴメン。飲めない」 「早く」 「ゴメンなさい」 「いいから飲めよ!」 最後に強く言うと弘子は観念した。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加