プロローグ

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鍵を拾ってから一週間ほどたったころだった。 Nはこの鍵を何に使うのか気になって仕方が無くなっていた。 ためしに会社の自分の机の鍵穴に当ててみた。 すると鍵の大きさも違うのに、何故かするっと入ってしまった。 Nはゆっくりと回してみた。 カチャリ!! 軽い音と共に鍵は開いた。 Nはびっくりしながらも隣の机の鍵穴にも差し込んだ。 隣の席は、今年20歳になったであろうか? Nとは一回りほどは歳が違う、女性社員の物だった。 ゆっくりと鍵を回す………… ガチャリ!! またしても鍵は開いた!! Nには物凄く重い音に聞こえた。 ドキドキしながらNは引き出しを引いた。 そこには、伝票やら書類やらが乱雑に入れてあった。 あのいつも綺麗な女性社員も、見られる事がない所ではこうなのか………っと少し幻滅してしまった。
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