プロローグ

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Nはどんどん欲がでてきてしまった。 金持ちそうな家をみつけては中に入り、金品を物色し、持ち帰っていた。 Nには妻がいた。 昔は仲のいい二人であったが、 Nが鍵を拾った頃から、少しずつ話もなくなってきてしまった。 前は夜遅くなろうとも、二人で食事をし、冗談を交えながら仕事の話やとりとめのない話を何時間も話していた。 それが今では食事は一緒にするが、とりとめのない話も無く、あそこの家はお金がありそうだなどというなんともいやらしい話しかしなくなっていた。 ある日から妻の寝室には鍵がかかるようになっていた。 しかしNはそれに気づく事はなかった。
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