日本軍 九州上陸

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午前2:30、無事に警備を後続の隊員と交代した2人は、HK416を担いで隊舎に戻ろうとしていた。 その時、夏実は水面で何かが跳ねたような音を聞いた。 最初、魚が跳ねた音かと思ったが、その次に聞いた音でそれは裏切られる。 その音は、自分の顔を掠めた銃弾が通過する音だった。 銃弾が飛んできた方向にさっとHK416を向ける。暗くてよく見えないが、少なくとも2~3人の人のシルエットが見えた。 狙いもそこそこにHK416の引き金を引いた。 シルエットがさっと散り、物陰に隠れた。 その間に2人も物陰に隠れ、ヘルメットに取り付けられた暗視装置を付ける。 見えにくかった人影がはっきりと見えた。手に持たれている銃はMP5SD6――銃声が聞こえなかったのはサプレッサーのせいだろう。 そして、警備を交代した隊員は銃座付近の地面に突っ伏していた――おそらくすでに死んでいるだろう。 『こちら通信センター、何があった?』 インカムに無線が入る。200メートル先の通信センターからだ。 おそらく銃声を聞いて連絡をしてきたようだ。
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