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劉備が席に着くと、2人の男がやってくる。
「兄上、昨日手伝った農家の方から、野菜を頂いた」
先に口を開いたのは、先ほど雲長と呼ばれていた青年。
名を関羽。背は高く文武両道、恩義と人情に厚い彼は、誰からも信頼されている。
「じゃあお礼、言いに行かなきゃな!今日の放課後、行くだろ?」
もう一人の青年は翼徳と呼ばれていた者。張飛という。
性格は短気で乱暴で喧嘩っ早いが、信念を貫く男。
「あ、でも、今日は商店街の掃除を」
「ふ~ん。じゃあ俺も手伝うぜ!雲長も来るだろ?」
「もちろん、喜んで手伝わせてもらう」
2人は劉備を手伝うようだ。
「なに?玄徳殿、今日は商店街の掃除をするのですか」
「劉備くんがやるなら、私も行く~!」
「劉備殿…なんて出来た御仁なんだ」
「殿が参るなら私も行こう!!」
2人の会話を聞いて、クラス全員が手伝うことを決めた。
「みんな、ありがとう」
「なに言ってんだよ、兄貴!」
「そうだ。お礼なんて」
「殿の為でもあり、商店街の為でもあるっ!」
「うちら仲間だからね~☆手伝うの、当たり前っしょ!」
クラスメイトは劉備の回りに集まり、口々に言う。
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