すべりだい

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「まだ学校の時間ですよ。不良娘。」 いつもの耳慣れた優しい声。 「コウ。」 振り向くと、あたしの愛しい人。 でも彼は眉間に皺を寄せて、 「お兄さんは君の単位が心配ですよ。」 と云った。 その言葉に少しムッとして、 「子ども扱いしないで。単位なんて構わないわ。」 と、ささやかな抵抗をした。  
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