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――初めて恋をした場所。
学校帰り、急な大雨に驚きながら雨宿りしていた――小さな公園の巻き貝みたいな滑り台。
滑り台の中にしゃがみこんで、外の様子を見ながら雨がマシになるのをじっと待っていた。
その日はテスト期間中で、学校は昼まで。
お母さんはパート勤務中だから向かえに来てもらうわけにもいかず……。何より携帯電話の充電がなくなって、連絡なんて出来る状態じゃなかった。
いつもなら、別に雨に濡れても気にしないのに、その日は何となく嫌で……。
夏の雨特有の生温い空気を肌に感じながら、ぼーっと雨の降る様子を見ていた。
「傘使うか?」
突然、雨と一緒に声が降ってきた。
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