2章 転落は突然に

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「え…兄ちゃん、何?どうしたん」 兄は何も答えない。 ただ、私の少し膨らみかけた胸をまさぐるだけ。 恐怖に体を強張らせるが、小学四年生の私に対して相手は中学生。 かなうはずがなかった。 「兄ちゃん、嫌やって…!」 「黙って言うことききや」 乳房を露にされ、舐められ。 股間をまさぐられた。 なすすべもなかった。 しかし、それで終了した。 当時の私はそういった行為に疎く、 「それ以上のことがある」 といったことはわからなかった。 一瞬にして兄が怖くなった。 今までのように接することは無理なのかと思った。 しかし兄は 「親父達にこのこと言ったらあかんで…」 低い声で言った。
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