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「お前っ…つっ!」
お前は無理しちゃったんじゃなく、させちゃったんだ!!
そういってやりたいが、大声を出した瞬間腰の下あたり、奥まったところ…に鈍痛が走り声が詰まる。
うぅ、と背中を丸くし、しかしそれでも正紀を睨む目は決して逸らさない。
そんな俺を見つめていた正紀は、はぁっと息をついて立ち上がった。
「喉、渇いたでしょ。飲み物持って来てあげるよ。…逃げたら駄目だよ」
まぁそんな身体じゃ逃げられないだろうけど、と嘲るように笑って部屋を出て行った。
階段を降りていく足音が完全に聞こえなくなったところで、俺はやっと全身の力を抜く。
体中がギシギシと痛い。特に昨夜むりやり開かれた…蕾の部分。
それもこれも全部、正紀のせいだ。
「…畜生」
すすり泣きと共に出た愚痴は、つっぷした枕に吸い込まれた。
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