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校庭を突っ切った先は掲示板に貼られたクラス分けをみようとする人でごったがえしている。
「俺見てくるから」
晴野はそう言い残し、ひょいひょい人ごみをかいくぐっていく。
私は暇を持て余し、あたりを見渡した。
あ。
「なぁこ!!!!」
私の声に背の小さいかわいい女の子が振り向く。
「紗良ちゃん」
その子は私の姿を確認すると、にこにこ駆け寄ってきた。
うーん
かわいい!!
なぁこ、こと奈菜子。
私の親友である。
「おはよ、なぁこ」
「おはよぉ。紗良ちゃんもうクラス分け見た??」
「ううん、今晴野が見に行ってくれてる」
私の言葉を聞いて、なぁこはいいなぁとつぶやく。
「見ようとするんだけど全然見れなくて」
「なぁこは小さくてかわいいよ」
「小さいのが嬉しくないの」
なぁこは口をとがらせつつも少し笑顔をみせた。
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