自慢の幼なじみ

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晴野に初めて惹かれたのは小学校4年生の冬。 おてんばだった私達は、よく家の近くにある大きな木に登って遊んでいた。 ただ、その日は運悪く雨上がりで幹が滑りやすくなっていて、私は誤って転落した。 でも大事に至らなかったの。 なぜなら、まだ登っていなかった晴野が受けとめてくれたから。 私は無傷、晴野は右肩を5針縫う怪我を負った。 私が泣いて謝ったら。 彼は笑って「お互い無事でよかったね」と言ってくれた。 彼の傷は今も残っているけれど、彼はこの事件を笑い話に変えてくれている。
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