256人が本棚に入れています
本棚に追加
/498ページ
風呂から上がると、貴史がソファーに座り、マンガを読んでた。
ウチは冷蔵庫から牛乳を取り出して、パックごとあおり、喉の渇きを潤した。
不意に貴史が声をかけてきた。
「姉貴、いいのかよ?」
「何がや?」
貴史はマンガを置いて話だす。
「兄貴の事だよ。このままじゃ、あの娘に兄貴とられちまうぞ」
その言葉にびっくっとなった。
「べ、別に関係あらへん!アイツが誰と付き合おうと……」
「兄貴の事、好きじゃないのかよ?」
「誰があんな奴の事を好きになんねん!」
貴史も怒鳴り返した。
「じゃあ、兄貴が誰と付き合ってもいいんか!?姉貴は納得するんか!?」
「やかましい!ウチには関係ない!」
ウチはなしてこないにムキに怒鳴りよるんやろ。
貴史もムキになって言い返してきた。
「ならええ!後悔してもしらんからな!まあ、相手はベッピンやったし、姉貴と違って巨乳やったし、勝ち目なんてないやろ!でも、失って悲しんでも遅いで!お休み!」
貴史は頭にきた様子でリビングを出た。
一言イラっている事を言いよったけど、貴史なりにウチを心配してくれたみたいやな。
アイツも若いくせに、色々あったからな。
ウチに後悔して欲しくないんやろう。
なのにウチは……明日謝っとこ……
そう思いながら私も寝るためにリビングを出た。
最初のコメントを投稿しよう!