宇宙人の花嫁修行と幼なじみの宣戦布告と…

5/33

256人が本棚に入れています
本棚に追加
/498ページ
確かにかなたさんの話は気の毒だ…… 自分に何ができるかわからんが、何とかしてあげたい! それに…… かなたさんは涙目で俺を見ている。 「……わかった。親父、かなたさんをここにおいてやってくれ!頼む!」 俺はありったけの勇気を振り絞りそう叫んだ。 「流星さん!?本当にいいんですか!?」 かなたさんは信じられないといった表情をした。 「はい!そんな身勝手な理由で結婚なんて俺もムカつきます!かなたさんは居たいだけ居てもらっていいんです!いいだろ、親父!」 すると、親父は膝をパンと叩いて言った。 「よく言った流星!それでこそ漢だ!ただのヘタレ愚息じゃなかったな!俺は流星の育て方を間違って無かったんだな!母さんも喜んでんぞ!」 そう言って嬉し涙を流す親父。 あの母さん生きてますよ…死んだように言わないで… 会社の都合で海外出張してるだけだから。 「ありがとうございます!流星さん!お義父様!」 満面の笑みを浮かべて頭を下げるかなたさん。 「さて、母さんに電話で報告してやるか!流星、お前は客用の布団だしとけ!かなたさんはゆっくりお風呂でも入って下さい」 「あいよ」 俺は布団を出そうと立ち上がる。 「いえ、私が一番最初に入る訳にはいきません!お義父様か流星さんが入るべきです!私がその間に寝室の準備をいたしますので!」 かなたさん、貴女ホントは宇宙人じゃなく、過去の日本からタイムスリップして来たんじゃないですか… 考え方が江戸明治や それを聞いた親父は笑い飛ばした。 「ワハハハ!よほど厳格な家柄なんですな!うちはそんな事気にする必要はないですよ!でも、こんな女性まだ日本にいたんだな~羨ましいよ流星。幸せにしてやれ!」 まあ、母さんがアレだからな…… 親父が羨ましがるのも無理はないな……
/498ページ

最初のコメントを投稿しよう!

256人が本棚に入れています
本棚に追加