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やはり運だけで人を選んだのは間違いだったのだと
ゲームは進む
「じゃ…チェックで」
青年は一枚だけ賭け、様子を見る
「コール」
女はそれを受けた
事実上、初めての勝負だった
二人がカードを変え、セカンドベットへ移る
「じゃあ…四枚レイズ」
青年は計五枚のチップを賭けた
「フォルド」
女は勝負を降りた
「なんだ…キングの３カードで強かったのになぁ」
青年はカードを女に見せ付け、渋々と一枚のチップを受け取る
男は後悔した
これならまだ自分の方がうまくやっていた
弱い時は降りる
強い時は大きく出る
こんな単純なゲームでは勝負にならない
これは駆け引きのゲームなのだ
しかし、時は遅く次のゲームが始まっていた
男はアドバイス出来ないよう、かなり離れた位置に立たされている
青年のカードは確認出来ない
「私は二枚で」
「レイズ。四枚」
「レイズ。…八枚よ」
「じゃコールかな」
男は肩を落とした
女は既に青年の実力を見切っている
青年がレイズをする
これは勝負が出来る手が入ったという証拠
しかしそれをさらに吊り上げる女
これはさらに女にいい手が入った証拠だった
一度、賭け額を上げたら引くに引けなくなる
陥りやすい状況に青年は引きずりこまれた
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