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今日の朝の占いは12位だった。
ランチの時に見ていた雑誌の後ろに載っていた占いもあまりよくなかった。
だからって………………
だからって………………
―――後々、この時の私を横から見ていた水嶋くんは、
『心情が手に取るように解かった』
と言っていたほど、カレ―――川西泰介との遭遇の瞬間に驚愕していた―――
しかし、今の私は、頭の中のパニック状態とは裏腹に、笑顔で談笑し、同じカルパッチョのお皿をつついている。
「北京で一番美味しかったのは何?」
隣に座る同期の智香がさっきから川西君を質問攻めにしている。
「そうだな……屋台で食べた肉まんっぽいのがうまかったな。」
質問に答えながら、ネクタイを緩め、タバコに火をつける………
変わらない仕草に一瞬ドキッとする。
「屋台かぁ~。いいな~♪韓国は行った事あるんだけど、北京はまだなんだよね~。……いつか、一緒に行こうねっ、みのりっ♪」
「う、うん…そうだね。オススメの場所とかあったら教えてよ、川西君。」
「お前ら、勘違いしてないかー!!俺、仕事で行ったんだぞ!!」
酔っ払ったみんなが一斉に笑い出す。
普通に会話している自分が本当に信じられない……。
今の私、普通の顔してる……?
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