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キミは僕に頼ってくれない
僕はキミの病気の名前は知らない
キミも言ってこなければ
僕も聞いたことはない
ただ見てれば大体分かる
時々一人部屋になり面会謝絶になる病室
大量に抜け落ちる髪
その繰り返しなら大体
病名を聞かなくても
解ってしまう
解りたくないのに解ってしまう
内心僕は苛立って居た
そんなになっても
僕に
弱音をはかないキミに
だから僕は言ってしまった
“生きろ”
キミにそう言ったのは
何もできない僕の八つ当たりだった
そしてこの約束は
キミをもっと苦しめてしまった
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