序章

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俺の目覚めの朝は意外に早かった。 優『あれ?いつもより早く起きてしまった。…寝坊するよりましか。』 ベッドから降りて 俺は…ハンガーに掛けてある真新しく少し大きめだった制服を一度マジマジと静観した。 俺の目には輝いて制服が見える。 嬉しくて顔が、にやけてしまった。 俺は、にやけたまま制服を着替えた。 鏡を通して自分の制服姿を見た俺は… 優『おぉ!!結構様になってるじゃん!!でかいけど…。』 嬉しい反面複雑な気持ちだ。 俺は準備が出来たから自分の部屋を出て朝食を食べにリビングに行った。 リビングには父さんと母さんが一足先に朝食を食べていた。 父『おはよう。優。今日からいよいよ学校だな。』 優『おはよう。うん。俺頑張るよ。…後、賭けは俺の勝ちだかんな!』 俺は自分の椅子につくなりそういった。 母『あら!?お父さん…優と何か賭事でもしてらしたの?』 驚く母さん。 父『ん?…まぁ、そんなところだ。もちろんお金じゃないぞ。』 母『じゃ、どんな賭をなさったんですか?』 優『刀だよ。学校じゃ、自分の武器を持ってこないといけないだろ? それで俺が無事に入学出来たら…俺に特注の刀をくれる賭事をしたんだ。』 父『落ちれば…普通に20才を過ぎてから受けるって条件でな。』 父さんは悔しそうな顔で言っていたが、本当は嬉しいのか、いつもよりテンションが高めだ。 母『なるほどね。』 母さんも納得してくれた。 優『そうと決まれば刀くれよ。』 朝食を食べ終わった俺は速攻で父さんに言い寄った。 父『はいはい。賭けは賭けだもんな。ちょっと待ってろ。』 父さんは自分の部屋に戻った。足取りは軽やかだ。やっぱり嬉しいようだ。 父さんが取りに戻っている間母さんは食器をキッチンに持っていって洗っている。 俺はソワソワしながら父さんを…いや。刀を待っている。 刀が…じゃなくて、刀を持った父さんが部屋から出てきた。 そして俺の前にまでやってくる。
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