~第三章~

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俺は練習の時に使っていた刀を手に堅く握って、イザイラの街と虚羅が住み着く“魔の森”とを遮る…高くそびえる城壁をくぐり、生まれて初めて外の世界にでた。 優『やってやる!!俺だってやれば出来るんだ。』 意気込む俺。 城壁と森の間は草木も生えない荒野が広がり、人や璽譜輸里(璽譜石の力で動き、人や物を運ぶ便利な箱型の荷車)が通った跡が延々と続いている。 俺はその通った跡を辿りながら、森に近づいていく。そこまで近づいていないに胸が凄くドキドキする。 森の目の前にまできた!! 森からは異様な空気と殺気が満ち溢れて、光が差し込まない森の奥は、より一層暗く…闇が広がっていく様に感じられた。 俺は恐怖を感じたが、それでも森の中へと入っていく。 虚羅と戦う恐怖と好奇心にかられながら俺は奥に進んでいく。 パキッ!!! 優『!!!!?…虚羅!!?…………………違った。ハァ…。』 些細な物音にでさえ、怯えてビクッとしてしまう。 自分がたててしまった音も虚羅と勘違いして、イチイチ反応して、いつもより激しく体力を消費してしまう。 汗がダラダラと川のように流れててくる。 歩く度に足がガクガクと踊ってしまう…もう歩けない。 俺はとにかく休みたくて適当に木の根のところで腰を降ろした。 優『はぁはぁ!!……疲れた。虚羅が出てこないのが幸いだな。』 と、まだ喋れる余裕があったけど…もうこんなところに長くはいたくなかったので呼吸が整えて、疲れが少し癒えるまで、その場にとどまった。 優『ふぅ。疲れが癒えたし…帰ろ。』 俺は腰を上げる。 ガサガサッ!!!! 帰ろうとした俺だが…どうやら帰らせてはくれない存在がいるようだ。 虚羅だ!!!それもたくさんいる。 虚羅『グルルル。』 優『クソッ!!!こんな時に……こうなったら逃げる。』 命の方が大切だ。俺は全力でにげた。 しかし、虚羅は逃してくれないようだ、追いかけて来た。 俺生き残れるのか!?
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