~第四章~

6/11
前へ
/637ページ
次へ
白鳥『ドアの内側の鍵穴に空間移動の璽譜石を使っているんだ。鍵は、その行き先の場所をしめす役割を果たしている。』 優『へぇ。便利っすね。じゃ、食堂の鍵を差し込めば食堂に行けるんですね。』 白鳥『そういう事だ。説明も終わったし、飯にでも食いに行くか?』 優『そうですね。俺も丁度空いてきましたし。』 そう言うと俺と先生は、俺の部屋に入り、ドアを閉める。そして今度は俺が食堂の鍵を差し込み捻って、ドアを開ける。 すると……食堂に出た。なんか感動する。 白鳥『メニューは一日ごとに変わって。メニューの看板はメニューを頼む受け付けのところにある。分かったか?』 優『わかりました。…食堂も広いですけど…人も半端ないですね。』 白鳥『あぁ…昼はこれ以上に酷いからな。まるで戦争だぞ。』 優『戦争…ですか。ハハ。』 凄くグロイ想像をしてしまった。 ヤベェ。死ななければいいけど。 白鳥『このまま吊ったっても飯は食えんから並ぶぞ。』 優『は~い。』 受け付けのところまでは結構時間がかかりそうだな。 優『先生ってここの卒業生ですよね?』 白鳥『そうよ。18の時に入ったのよ。』 優『先生も若い時に入学したんですね。センスと実力があったんですね。』 白鳥『あなた程ではないわ。』 優『否定しないって所を見ると自覚してたんですね。 俺は…、俺の友達も同じ15才で入学してるんですけど…何故こうも扱いが違うんでしょうね…。成績が違うだけで。』 白鳥『わかってないわね。 あなたは、その年でそれだけの実力を試験の時に私達に示したのよ。 そして今日も私にそれだけの力を示した。違う?』 優『確かに…そうですね。俺はあなた達にそれだけの実力を示しました。けど…それだけで…他の人と違う訓練を受けるのは…ちょっと…』 白鳥『気がひけるか?』 俺は言いたい事をさらりと言われて、黙ってしまった。
/637ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2020人が本棚に入れています
本棚に追加