~第十九章~

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…………………ブクッ。 ……………ブクブクッ。 まだ……かな。 ルナ『――――――』 華月『―――――――』 ルナって娘が袖を額にもっていってゴシゴシと拭った。 どうやら優の治癒が終わったみたい。 そろそろ私も終わる……かな? でも、毒……ってなんだろう。 しかも、優の血が……毒だって……、あり得ない。 確かに、優は“神城家にとって特別な存在”なのは物心ついた時からお母様に言われ続けていたし、私自身も初めて見た時から人とは違うモノを持ってると感じてた。 ………一目惚れしちゃったし…。関係無いけど……。 だからといって、神城家的に……もちろん私的に“特別な存在の優”と“毒”が結びつく理由が分からない。 この事を優は……知って……いないんだろうな。 もし自覚してたら絶対に被らないようにするハズだもん。 名前の通り……優しい子だから。 じゃあ、なんでこの人は優自身も知らないことを知っていて、対処法までも知っているの? サブワン『その疑問、答えようか?』 私『……―――ッ』 やっぱり声が出せない。 つまりは思考を読み取る読心術ね。 その答え、優は知っていないんでしょ? サブワン『うむ。今日、この戦いにて……優の血は娘たち人間にとって毒となったからな』 今日!? しかも、処刑の時に……。 それって……もしかしなくても…… 璽譜石無しで光と闇の術を発動させた……アレだ。 サブワン『さて、あとは優から聞くが良い。治療は終わりだ』
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