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…………………ブクッ。
……………ブクブクッ。
まだ……かな。
ルナ『――――――』
華月『―――――――』
ルナって娘が袖を額にもっていってゴシゴシと拭った。
どうやら優の治癒が終わったみたい。
そろそろ私も終わる……かな?
でも、毒……ってなんだろう。
しかも、優の血が……毒だって……、あり得ない。
確かに、優は“神城家にとって特別な存在”なのは物心ついた時からお母様に言われ続けていたし、私自身も初めて見た時から人とは違うモノを持ってると感じてた。
………一目惚れしちゃったし…。関係無いけど……。
だからといって、神城家的に……もちろん私的に“特別な存在の優”と“毒”が結びつく理由が分からない。
この事を優は……知って……いないんだろうな。
もし自覚してたら絶対に被らないようにするハズだもん。
名前の通り……優しい子だから。
じゃあ、なんでこの人は優自身も知らないことを知っていて、対処法までも知っているの?
サブワン『その疑問、答えようか?』
私『……―――ッ』
やっぱり声が出せない。
つまりは思考を読み取る読心術ね。
その答え、優は知っていないんでしょ?
サブワン『うむ。今日、この戦いにて……優の血は娘たち人間にとって毒となったからな』
今日!?
しかも、処刑の時に……。
それって……もしかしなくても……
璽譜石無しで光と闇の術を発動させた……アレだ。
サブワン『さて、あとは優から聞くが良い。治療は終わりだ』
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