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サブワン『お前達はここに残りたいのか?』
私『…………優は、私の……』
サブワン『まだ言うのか娘』
私『いくらでも。私は……本気』
華月『ハァー。ここで時間を潰すのは確かに愚行だな……』
ルナ『だよね……とりあえず、出よう』
ふっ。私の勝ち……。
私が誰よりも優を愛してるってことが明確に示されたんだね。
優『……スゥー…』
私『………あとで……ふふッ』
優『……ブルッ……ブルブル』
あれ?
体が震えて……寒いのかな?
そっか。血を流し過ぎてるから体が冷えてるんだ……。
私『早く……出よう』
サブワン『うむ。でわ行くとしよう……』
サブワンが手を高々と掲げると、私たちの回りに透明な膜みたいなものがドーム状になって包み込む。
すると、今度は黒いモノが透明な膜を食い潰していくかのように下から上に登っていった。
私たちは2、3秒もしないうちに……闇に包まれた。
私『変わった……移動術…』
華月『私達が使う転空(テンクウ)の元になった術だ。名前は――』
サブワン『天脚(アマカケ)。我の弟が創り出した集団同時移動術だ。1度に大人数を運べるが、少しばかり時間がかかるのがキズなのだがな……』
ルナ『ちなみに光と闇の混合術だよ』
また……光と闇。
つまりは、サブワンは優と同じで光と闇を扱える……たった1人で……。
私『貴方は……何者、なの?』
サブワン『どう答えたならば娘は納得するのだ?』
私『どうって……私の問いに、複数の答えが……あるの?』
サブワン『だからこそ言っておる。どう答えたならば納得するのか……とな』
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