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~第二十章~
…………………………暗い。
…………………真っ暗な闇だ。
それ以外は何も感じない。
俺は…………死んだ……のか?
姉ちゃんを助けるために、俺はリベレイトに刺された。
アレは心臓を突かれてたし、いくら堕天使になったとはいえ、死ぬのは当然と言えば当然か……。
別に後悔とか、未練みたいなそういう類いのモノが無いと言ったら嘘になるけども……自分を褒めたくはなる、かな……。
と、言うか……だ。
こういう場合は魔弥姫とかメロがいる“心の奥”に飛んでいくのが定石じゃなかったっけ?
まぁ……死んでいるなら、それも、もう関係ないか。
―― 馬鹿じゃねぇのかテメェ。
うわ。いきなり出てきやがったな。いい感じで自己完結出来そうだったのに……と言うのは冗談で、だ……お前が話しかけてくるって事は“生きてる”ってことか。
―― 相変わらず、そこんところの頭はずば抜けてんだな。
姉ちゃんにしたこと……後悔させてやるよ。
―― ……いや、遠慮しとくわ。
あの感覚は忘れてない。お前から体を取り返した時のあの感覚……。
―― なッ!!? テメェ、まさか……
お前は俺の負の感情で……きたんだろ?
―― やめろ。やめろ……やめろっ!!
本当はお前を痛めつけてから葬ってやりたかったけどな。もう2度とお前を呼んだりしない……。
―― やっと取り戻せたと思ったのに……チクショウぅぉぉぉぉ――――。
……あぁ。わかっているさ。
俺は……俺は―――。
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