~第二十章~

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優乃華『ンク……苦い……』 ………………… 優乃華『すごく……ねばねば。子供……出来そう、かも』 ……………………… 優乃華『……………いれちゃうよ? 無視しちゃ……イヤァ』 ……………はぁ。 やっぱり最後は俺が折れるわけね。 好きになった弱味と言うべきかなー。 大切な人を泣かすなんて、俺には出来ないから……許すしかないかぁ。 本当の本当は許したくないけどね! 優乃華『私の……初めて、あげる。だから……嫌いに、なっちゃ……イヤだよぉ』 姉ちゃんの初めて? ………………い、いや、ダメだろ。うん。 優乃華『……考えた?』 そりゃ、ね……。 どうして姉ちゃんとの会話が成り立っているのか嫌でも考えるよね。 いやぁ、不思議だ。 俺、まだ一度も口を開いていないのにさ……。 まるで、読心術を使ってるみたいだよな。 優乃華『使ってるよ』 ……、え? 姉ちゃん何を言ってんだよ。 読心術は……普通の人が使えるようなものじゃないよ! 優乃華『うん。知ってる……』 え……、知ってる? どういう意味だよ……姉ちゃん。 優乃華『分かってる……くせに……ふふ』 ちょっと待てよ。 今の俺には姉ちゃんの意味深な返しの答えが……1つしか浮かばないんだけど。 で、でも、あり得ない。あり得るハズがない。 そんなわけが無い。そんなわけが…… 優乃華『優……私ね、優と一緒……だよ。一緒、なの……』 違う、違う……違う違う違う違うチガウ!! 嘘だ……そんなの、ウソダ。 優乃華『私も……堕天使に、なった……ふふ。優と一緒……の、堕天使に……』 嘘だあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!! ―――――――――………。 …………―――――――…………。 …………――――…………。 ………………。
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