557人が本棚に入れています
本棚に追加
「いつまでも逃げてんじゃね~よ!
この腰抜け!!」
あら~…かなりご立腹だわ~…
そりゃそうだよね
碧君かわすだけしかしてないもん
しかも一発も当たりゃしない…
碧君はやれやれ…といった感じで可哀想な子でも見るかのような視線を男の子に送りちょっと動いた
「おわっ!?ギャッ!!」
あっちゃ~……マジでイタそう…
殴りかかってきた男の子をかわしながら足を軽く払うと…
体勢を崩した男の子の後頭部に手をかけそのまま壁に押し付けた…
つまり只今男の子の顔面は壁とご対面中
しかも碧君の手に押さえつけられたまま…
うっわぁ……
なんだか男の子に同情しちゃいそうだわ…
「動きが大振り過ぎ
弱いんだから喧嘩なんてしない方が身の為だよ」
あっさり圧勝した挙げ句またまた説教ですか…
どんだけオヤジ臭いん…
いやいや、仮にも自分の彼氏なんだからオヤジ臭いはいかんな
どんだけ大人なんですか…
周りも碧君のオーラにのまれたのか動けずにいる
「さて、そろそろ帰るよ?
そこの二人も一緒にね」
んにゃ?二人?
「あ…はい…」
「……えぇ…」
ホントに二人分の声が聞こえてきて慌てて振り向いた
た…確かに二人いる…
気づかんかった…
どんだけ目が悪いんだ?私は…
てか………同じ顔が二つ…?
最初のコメントを投稿しよう!