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―5月―
放課後、教室内に2人の女子高生がいた
桃「零、部活を作るわよ!」
いきなり話を切り出してきたのは、今年この高校に入学した原田 桃華
そして、いきなり話を切り出され困っているのは、桃華の幼なじみの杉本 零
零は鞄の中に教科書をしまいながら言った
零「いきなり何を言い出すかと思ったら『部活を作る』って…」
零は途中で手を止めた
零「まさか、入学式の時に言ってた事を実行する気?」
桃「当ったり前でしょ!
あたしが何のためにこの高校に入学したと思う?
不思議な部活に出会う、又は作るために決まっているでしょ!!」
零「さも当然のように言わないでよ!」
非常に嫌な顔で聞く零に対し、桃華は張り切った調子で話す
零「第一顧問と部員はどうするつもり?」
零の質問に桃華はちっちっと舌を鳴らす
桃「甘いわね零。
顧問と部員はもう入学式時に目星を付けていたの!」
零「入学式の時からすでに目星を付けていたの!?
というより、まさか私もその部活メンバーに入っているの!?」
桃「当たり前でしょ、零はあたしが作る部活にはなくてはならない存在なの!
それは、わかっていたわよね~。」
桃華は、『なくてはならない』を強調した後、黒い笑みを浮かべた
桃「それに、あたしは入学してから今日まで、ただダラダラ過ごしていたわけじゃないわ!
あらゆる部活を見学して、その後部活メンバー(仮)の様子を見ていたの!」
零「つまり、最初は面白そうな部活がないか見て回って、無かったから次は獲物の弱点を探っていた…というわけね。」
桃「そのとおり!さすが零、わかっているじゃない。」
零の解釈に胸をはる桃華
零「それって、ほぼは‥「さぁ、いざ行かん!」キャー!」
零が言いかけた時に桃華が腕を掴んで、教室の外へと出ていった
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