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「グッモ~~~ニ~~~ン! ほ~~く~~とぅ!!」
突然かけられた大声によって無理矢理起こされた北斗は、ものすごく不機嫌な顔で上半身を起こす。
のそのそと体を引きずりながら入り口を開け外を見る。
「なんだよ、まだ薄暗いじゃねーか……」
目を擦りながら文句を言ってやろうとジャックを見た。
「ぬおぉぉぉ~~~~!! 今日こ~~そ~~は~~~」
両手を元気よく上げ、テントに背を向け森に向かって叫びだすジャック。
白のタンクトップに青い短パン、肩からは虫かごが掛かっていて手にはしっかりと虫とり網が掴まれていた。
「…………お前は何処の田舎少年だよ」
四つんばいになりながら北斗はうなだれる。
「北斗は今日魔法の放出やるんだろ~~、だから今から…………行こうぜぇぇ~~~~!!」
「……行かねーよ、今日は朝から魔――――」
「ほわぁぁぁ~~~~!! あれは幻の 白エレファントカブトじゃね~~~かぁぁぁ~~~~!! ぬぅぉぉお~~~~!!!!」
何かを見つけたらしく、ジャックは北斗の言葉をさえぎり、なおかつ北斗のことを忘れて走っていった。
「…………あいつ、帰ってきたら殺す」
そう言いながら北斗はテントの中に戻っていき、再度夢の世界に帰った。
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