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いまだ私の腕を掴んで、恭弥と私は階段を上っていた。
――ガチャッ
「・・・女の嫉妬は怖いな。」
「さぁね。女の私でさえ知らないよ。」
呆れたように呟いたら、恭弥に笑われた。
「ちょっと笑わないで!」
「わりぃ。」
いまだ笑う恭弥を睨みつけて、背を背けた。
そしたら背中に温かいぬくもりを感じた。
「ちょっ、何にやって!?」
「何って、美穂を抱きしめてる。」
耳元で囁かれ、今の私の顔は多分真っ赤だと思う。
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