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告白してきた女の子には見覚えは無く、同じ高校の制服を着ていた。オレは告白をしてきた女の子を見た。
「あんたさ、マジでそんな気持ちあるの?」
オレは酷い言い方で女の子に向かって言った。女の子は驚いた表情になり、オレを見てきた。
「はっはい。私、本当に真野先輩のことが好きで...」
女の子は焦ったように言うと、途中で言葉が止まった。真野先輩、オレのことだ。先輩をつけて呼ぶことから、女の子は後輩だろう。オレの名前は真野佑弥。高校二年生だ。
「じゃあ聞くけど、何で好きなの?つーか好きって何?」
オレはいじめるようにズバッと聞いた。女の子は困ったように黙り込んでしまった。
「ふ~ん。やっぱりそんなもんか。どうせ外見かなんかでちょっと良いなぁっとか思って、告白したんだろ。馬鹿らしい。そんなことだけに時間を費やさすなよ」
オレが女の子に怒り口調で言うと、女の子は泣きそうな表情になってしまった。
オレはそんなことに関係無く、ゆっくりと歩いて教室に戻って行った。
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