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何で恋なんてするのだろう?オレにはよく分からない。恋をするだけ時間の無駄だと思う。
どんな人にも最終的に”死”が待っている。どうせ死ぬのなら誰も悲しませなくて、心配させなく死にたい。
ていうか恋をして結婚して子供が産まれて、新しい生が出来る。だけどまたその子供は同じことを繰り返す。
そんなことならオレは恋をしたくない。だからオレは人を好きになることは必要無いと思う。そう考えていた。
「佑弥、また告白されたのか?」
教室に戻る途中に一人の男子が話しかけて来た。こいつは堀川慎吾。やたらとオレに近寄って話し掛けてくる。
「またって、そんなにされてないだろ」
オレは慎吾から逃げるように歩きながら言った。慎吾は正直に言うと馬鹿だ。オレはこいつといると何故か疲れる気がした。
「いやっ高校生になって三人目だろ。一年の時に二人、今年には今ので一人。良いなぁ。……でもさ、何で断るんだよ?」
「無駄なだけだよ。恋をしても、何も無いから」
オレは呟くように言った。するとちょうど教室に着いた。
オレはすぐに自分の席にむかった。オレの席は窓側から二番目の一番後ろだ。ちなみに席順は五十音順だから前の席は慎吾なのだ。
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