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新米執事カイが屋敷に勤めはじめて今日で丸一年
「……僕も…一人前になったのかな〃」
ぽそっと呟き
朝の支度にと、テーブルを拭いていた手を休め
ほくほくと頬を緩める
一年もたてば
誰だってとっくに一人前になっていて当たり前なのだが…
幸か不幸か
それを指摘する者は屋敷にいなかった
ー今日はお前に執事業務を託すー
何かといぢめる先輩執事は昨日から遅い夏休みをとっていた
「僕に1日任せてくれるなんて…カイ先輩…なんだかんだいって僕のこと…素直に頼りにしてるって言えばいーのになッ(照)」
嬉々として思わずテーブルをバンバン叩く
……
端から見たら
立派な変態である
誰もいない朝の時間だからできること
そう
誰もいないはず
なのに…
「……ぷぷ💓」
ん?
え!?
「⁉うあああッ!?、朱華様いつからそこに⁉💦💦」
「カイ君がテーブル拭き始めた時からいるよ💓^^」
淡いピンク色の髪をサイドに結んでいる少女が
ニッコリ笑う
秋葉原に行ったらきっと絶大な人気になりそうなルックス
「…カ、カイ先輩には秘密にしてくださいよッ〃」
顔を赤らめながら朱華に頼むとー
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