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♥ピンク猫少女VSベテランS執事♥
ベテラン執事カイの1日はお嬢様方のご機嫌伺いから始まるのだが…
ー…ふう。
最近カイは悩まされていた
「 …あの新米が…」
ボソッと呟く
先週から入った新入り執事
どうやらさっそくお嬢様方のご機嫌を損ねまくっているという
おまけにその新入り
よりにもよって自分と同じ名前ときた。
…余計に気にくわない
「まったく…誰が尻拭いをすると思っているんだ…」
ー女の扱いは難しい。
それを十数名相手をするのだから
ただでさえ相当のストレスがたまるというのに…
…はぁ…
と特大のため息をついた
今日も誰かさんの尻拭いの為
これからご機嫌を損ねているお嬢様に大好物の苺ジャムパンを持参するのだ……
「…確か…このあたりに保管していたはず…」
ーないー
ジャムパンがない
慌てて部屋を見渡す―
「みゃーぅ💓」
「な、なんだ貴様は⁉」
部屋の片隅にピンクの猫―いや、ピンクの猫のような少女がいた。
「貴様ぢゃないよーぅ
みゆ太郎っていうのッ」
ピンクの猫がムッと
したようにジャムだらけの口を開いた
「それはッ――!!」
こともあろうにみゆ太郎の手には苺ジャムパンがッッ
「…この泥棒猫め」
とっさにみゆ太郎の両手をグイッと掴む
「ぁーン💦💦いたぁーい💦」
「さて… どうしてやろうか?」
カイが不敵に微笑む
「ぇーン💦💦ゴメンナサァイ💦」
ーだってお腹すいてたンだモン…(泣)
とみゆ太郎が涙目でカイをみる
暴れたせいか着衣が乱れてやけに色っぽくうつる
ーふとよからぬことを考えた
普段のストレスが発散できるかもしれないな―
「ー…そうだな…。泥棒猫は猫らしくしないとな…。 俺のペットにでもしてやろうか…?」
「ええッ⁉」
みゆ太郎が大きな瞳をまん丸に開く
「……でも…なんかこわいよぅ」
ふ…カイが優しげに笑いかける
「怖いことないだろう…?俺のペットになったら三食ちゃんと餌をやるぞ?」
「…ごはんッ⁉♥♥」
みゆ太郎が瞳をランランさせる
…カワイイ。
「お腹いっぱいごはん?!わぁ…♥♥素敵ッ」
「…決まりだな」
ニヤリと笑うと素早く
みゆ太郎に鎖をかける
「……あッ⁉⁉⁉イヤ💦💦」
ジャラジャラの鎖を捲かれてみゆ太郎が憔悴する
「なーに すぐなれるさ…安心しろよ
お前がイイコでいたら
優しくしてやるからな…」
そういってカイはみゆ太郎ににっこり微笑みかけた
こうして
また一人
お屋敷の住人が増えた…
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specialthanks
みゆ太郎さま
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