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「ガイア君―――」
「ガイア」
「……ガイア、どうして知ってるの? 僕達同い年だよね……?」
僕は期待を少しの込めてガイアに尋ねる。彼も僕と同じなのかもしれない……。
「あ? 簡単だよ。それはな―――」
息を呑む。仮に彼が僕と同じなら……。
◆
「おーい、席に着け。ぼちぼち帰りのショート始めるぞー」
今日も長い学園生活が終わった。それを噛み締められる物。
それがショートホームルーム。
「なぁエルディ」
「ん?」
ガイアとエルディ。彼ら二人はこの一日でかなり親しくなっていた。
特にエルディ。彼は筋金入りの人見知り。それは級友も承知している。
そのエルディが……だ。エルディがガイアと談笑している。その事実に誰もが目を疑っていた。
一体彼らの間に何があったのだろうか。
「お、お前が噂の転校生だな? 話は聞いたぞ。校長を泣かしたんだとか」
愉快そうに声をかける彼こそが、二組の担任だ。名はジーク。
グレイ学園の教師の中では最も若く、陽気な性格も合い重なって、生徒からの評判も良い。
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