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「おはよう、おしかったね」
「ホントだよなー。あと三十秒早かったら間に合ってたし……。クソっ! 下らない事なんか考えるんじゃなかった」
「下らない事?」
エルディが首を傾げてそう言うので、俺は走りながら考えていた内容を告げた。ついでに今日の話題も。
うん、うん、と相槌を打ちながら、俺の美声に聴き入っていたエルディだったが、やがて嘆息した。
あ、ちなみに俺の声はバリトン程低くもなければ、テノール程高くない。一応確認な。
「ガイア……そんな事考える暇あったら、もっと一生懸命走りなよ……。それに音速の壁を越えし者って……」
「なぬ? 俺のセンスにいちゃもんをつけようってのか!?」
いや、だってカッコイいじゃん! なんつうか、その……大人ぶってはみるが、それが逆にキモイ年齢の発想みたいで!!
「ようやく全員揃ったな。じゃあ、今日の授業の説明するぞ~」
エルディに対して口から文句が出かけたが、ジークことジー君の言にソレを飲み込んだ。
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