おはなしのたからばこ

「つばめ組の卒園式」

　梅雨が開けそうな季節になりました。
　長袖で保育園に通っていた子ども達の洋服が、半袖になっていました。
　そんなある晴れた日のことです。
　つばめ組さん達は、巣の縁に立っていました。
「先生、あれは赤ちゃんのつばめさん？お父さんつばめさんじゃないの？」
　そらくんの質問に、先生は言いました。
「つばめ組さん達は、もうすぐ卒園するんですよ」
「じゃあ、つばめ組さん達は、いなくなっちゃうの？」まいちゃんが聞きます。
「つばめ組さん達は、お空が飛べるようになったら、卒園です。寂しくなりますね」
　たっくんは、悲しくなりました。だって、来年一緒に卒園したかったからです。