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列を乱した家康勢は、昌景勢にひた押しに攻められていった。
「くそ!まだ援軍は来ないのか!」
家康の悲痛な声だけが虚しく響く・・
しかし、いくら待っても援軍は来ない。
家康は、ほとんどの兵をこの岡崎城の策略に使っていた。
しかも、岡崎城の策略は失敗し帰る城がない。
前線では、忠勝が家康本隊を逃がそうと奮戦はしているが、些か押され気味である
(退くにも退く場所がない・・)家康はそう思った。
ここで沈黙していた参謀、正信が進言した。
「一旦、三方ケ原に退いて野戦をした方が勝機があるかもしれません。一旦、三方ケ原に退いては如何?」
しかし、この兵力差である。
まともに戦って勝てる確率は万に一つもない。
しかし、家康は何もしないよりは・・と思い、三方ケ原に退き始めた。
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