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ただでさえ混乱し、隊列が乱れている所に戦国最強の武田騎馬隊が突撃したのであるから、松平勢は一たまりもない。
さすがの本多忠勝も軍の混乱を収拾することが出来ず、退却を余儀なくされる状態に陥った。
「皆のもの!三河武士の誇りは何処にいった!ここは抜かせてはならぬ。殿を討ち取らせてはならぬ!」
忠勝が叱咤するが、兵達の混乱はますます深みにはまっていく。
悪いことに右翼の酒井勢が崩壊。忠勝勢は敵中に孤立したのである
孤立しては勝ち目がないと悟った忠勝は自分自身を軍の最後尾につき、敵と槍を交えながら兵に血路を開かせようとする。
しかし、武田勢がそう簡単に逃がすはずかない。
しかも、天下に名高き、本多忠勝である。
兵は討ち取って自分の手柄にしようとする。
あっという間に忠勝は十人に囲まれた・・
(ここで我が命運つきたか・・)
そう思った時
家康本隊の方から砂塵をあげてくる一隊がいた・・
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