~甲斐の虎~

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「ふう・・」 信玄はため息をついた この戦、京の都に武田の旗をたてると言ったが・・信玄は少し気掛かりなことがあった。 「昌幸、勘助」 信玄は両名を呼んだ 二人とも信玄が最も信用する謀将、知将である 左に座するチンぐりした風采上がらぬ男だが、目の鋭さは異常なまで鋭いその男の名は~山本 勘助~ それに対し右に座する見るからに頭がキレそうな男。 男の名は~真田 昌幸~ 少しの沈黙を真田が破った 「御館様。今回の上洛戦、真に祝着至極に存じます。しかし・・この戦、御館様の体に悪いと思いますが?」 「それはわかっておる。昌幸よ・・もしこの行軍でわしに万が一のことあれば、勝頼を支え武田を守れ。 勘助!」 「は!御館様なんでございましょうか?」 「そちは駿河へ行き、穴山梅雪に出陣の準備をさせよ。 そのまま三河へ行き調略せよ」 「は!」 「昌幸!兵を集めよ!集まりしだい出陣する」 「は!」
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